「夏は涼しく、冬は暖かい。」
このように一年を通じて快適なお家で暮らせることは理想ですよね。
しかし、高温多湿の日本だと新築であれば、「どんなお家でも快適」とまではいきません。
実際問題、一年中快適なお家を追い求めるためには、高い断熱性能・高い気密性能・優れた換気の3つのポイントが必要です。
そこで今回は、断熱性能、気密性能、換気の3つのポイントがそれぞれどのような役割を担っているのかご紹介します。
□快適さのポイントは断熱・気密・換気
*断熱性能のポイント
一年中室内が快適になるには、夏の直射日光による熱と冬の冷たい空気を遮ることがポイントです。
断熱性能の高さは、外の空気の影響を室内に伝えさせない能力の高さを表します。
断熱性の高い住宅は、断熱材や断熱塗料が使用され、外からの熱を伝わりにくくしています。
これにより、直射日光で外壁が温められても、その熱が室内に伝わらず、室温が上昇することがなくなります。
室内での熱中症対策にもつながります。
エアコンを使用しても少ないエネルギーで室内の温度が整うので、光熱費の削減が期待できます。
省エネかつ快適な住環境が実現可能です。
そして、冬場だと急激な温度変化による「ヒートショック」の危険性も下がります。
一般的な住宅だと、暖房をつけている部屋は暖かく、暖房をつけていない部屋は外の冷たい空気が室内に伝わり、室温が外と同じくらいの場合があります。
このように部屋によって温度に差があると、暖かい部屋から寒い風呂場に移動したときに、血圧が急に低下する可能性があり、場合によっては脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こす恐れがあります。
高齢者の方は特に注意が必要です。
断熱性能が高いと、外の冷たい空気によって室温を下げて、暖房のついている部屋同士の温度に急激な変化を防ぐことができます。
*気密性能のポイント
気密性能の高さは、どれだけ室内の隙間をなくすことができるのかという能力の高さです。
気密性能と断熱性能はセットで考えられることがほとんどです。
断熱性能が高くて気密性能が低いと、快適な温度や空気も外に漏れ出てしまって、快適さが長続きしません。
非常にもったいないです。
対して、この2つが備わると、エアコンで調整した快適な温度を外気の影響なく、長時間キープすることができます。
気密性能で注意いただきたいのが、お家を建てる職人の腕の良さで気密性能の高さが変わることです。
設計上気密性能が高くても、実際に建てる際に隙間ができてしまうと意味がありません。
設計通りに隙間をなくす腕の良さが必要です。
*換気のポイント
快適な家のポイント3つ目は「換気」です。
2003年の建築基準法改正で、新築住宅には「24時間換気システム」が義務化されています。
「24時間換気システム」は、室内の空気を循環させる目的で窓を開けることなく、外気の空気を取り入れることができます。
換気をすることで汚染物質となる二酸化炭素やハウスダスト、花粉などを部屋の外に出すことができるので、体調管理としても空気の入れ替えは大切です。
□まとめ
今回は、一年中快適なお家の条件として断熱性・気密性・換気のポイントを紹介しました。
夏や冬でもこの3点に注意しながら、対策を重ねることにより快適な住まいが可能になります。
これから新築住宅を購入予定の方は一度この点も検討してみてはいかがでしょうか?